修繕工事の際、この防水の上にはこの工法、この塗装の上にはこの塗料、、、といったように、業界内ではセオリーがあります。この業界にいると、そのセオリーこそが正しいと感じてしまい、コスト面等での工夫ができない頭になってきてしまいます💦
建築は実施した工事の良否がわかるのが5~6年後くらいと長いので、確かにセオリー通りやっておいた方が提案する側としても安パイではあります。しかし、それではコストダウンへの発想ができなくなってしまいます。
今回、修繕前の現地確認に行った物件ですが、アスファルトシート防水の上にウレタン塗膜防水が被せられていました。6年程前に実施したというこの防水ですが、少し汚れているくらいで問題は何もありません。(弊社の施工ではないのが残念です💦)
従来、アスファルトの上はアスファルトで、という暗黙の了解がありました。ウレタンで被せるという工法も以前から認識はされていましたが、不具合が起きるのでは?という懐疑的な見方が大半でした。メーカーもセオリー通りの工法を勧めてきます。しかし、こうやって数年前に実施した施工で何も問題が起こっていないところを見ると、あえて従来工法ではないコストダウンを図れる工法を提案するという発想が間違っていないと確信できます。
我々はこれからも建物の修繕を最適なコストで提案できるように色々な引き出しを作っていきます。しかし同時に、一度関わった建物はずっと面倒を見る、という覚悟も必要になります。その2つがあってこそ、真のコストダウンが図っていけます。
ナグラ産業㈱ 尾崎